短編小説 #09.吸血鬼の家族 

母親が常備していたトマトジュースは、動物の血だったこと。家族みんな、日光の光を浴びると、皮膚が爛れてしまう病気を患っていたこと。幼い頃から感じていたこの家の妙な、違和感。むしろ気付くのが遅かったぐらいだ。
「じゃあ僕も、理沙も…吸血鬼なの?」
母親は、悲しく微笑んで頷いた。
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[2007/07/19 01:47] 短編小説 | TB(0) | CM(0)

短編小説 #08.クローン・ファクトリー 

僕は、クローン人間を短時間で作り上げる技術を使って、金持ちの連中に売買していた。もちろん、公に出来ない秘密の機関だった。
有名女優のクローンなど作れば、みんな喜んで金を落としてくれるだろうと思っていた。これでガッツリ稼いで、金持ちの仲間入りができると信じていた。
しかし、いざクローン売買を始めてみると、臓器目的だったり、詐欺や死体の隠蔽など、もっと黒い目的で利用されていた。顧客のほとんどが、世界規模のヤクザだった。
人間を複製できるということは、あらゆる完全犯罪を容易にしてしまう。そんな重大なことに気付いた時には、もう後には引けなくなっていた。続きを読む
[2007/05/09 04:33] 短編小説 | TB(0) | CM(2)

短編小説 #07.極楽道中 

ブレーキが利かない。そう気付いたときには、手遅れだった。
車は、ガードレールを突き破り、崖からまっ逆さまに落ちていった。
「これが生きていた頃の、最後の記憶です。」
僕は命を落とし、魂の裁判を受けることになっている。
これから、天国行きか地獄行きかを決めるそうだ。判決は一瞬で終わった。
「残念だが、君は地獄に行くことになった。そこで現世の罪を洗い、やりなおすんだな。」
その言葉を聞いて僕は凍りついた。納得できない。
そりゃ、自分は善人と呼べるような立派な人間じゃ無いけれど、たいした悪いこともしていない。しかし反論しようにも、言葉が出なかった。逃げ出そうにも、足が動かない。そのまま僕は、地獄へと連れていかれた。続きを読む
[2006/04/09 07:14] 短編小説 | TB(0) | CM(2)

短編小説 #06.エスカレーター 

憧れの都会生活。
都心の大学に通うことになったので、その間は、叔父さんの家にお世話になることになった。
地下鉄の駅を降り、改札口を出る。叔父が迎えに来てくれる事になっているのだが、一体…何処に行けばいいのだろう。僕は、登りのエスカレーターに乗り、とりあえず地上を目指す。しかし、このエスカレーターがとても長い。いつまでたっても地上に出られる気配はなかった。それに、この人の群れ。都会は毎日がお祭りのようだと聞いたことがあったが、その通りだった。
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[2006/04/07 02:17] 短編小説 | TB(0) | CM(0)

短編小説 #05.イタコ使い 

姉妹は、月刊ミステリーという雑誌を、読み漁っていた。決して、ミステリーが好きな訳ではなく、文章を読むのも苦手だった。でも読まなくてはいけない。ただ読むだけなら、まだいい。そこで連載されているミステリー「亡霊列車殺人事件」の犯人を、ズバリ当てなくてはいけない。そうしなければ、姉妹の人生が終わってしまうのだ。続きを読む
[2006/03/29 04:49] 短編小説 | TB(0) | CM(2)

短編小説 #04.パンドラの箱 

「お会いできて光栄です。」
男は満面の笑みで、握手を求めてきた。しかし手を返すことは出来なかった。僕は、電気椅子に掛けられ全身拘束されているからだ。
「たいした、おもてなしですね。」
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[2006/03/26 04:22] 短編小説 | TB(0) | CM(0)

短編小説 #03.愛と妄想の果て  

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私は、高峰美奈子。容姿端麗、頭脳明晰、そのうえ大金持ちのご令嬢で、ピッチピチの女子高生。
「そんな完璧この上ない私の夢は、素敵な殿方に巡り合い、あんなことやそんなこと!」続きを読む
[2006/03/22 04:45] 短編小説 | TB(0) | CM(1)

短編小説 #02.ゴーストタウン 

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彼女がオーロラを見たいと言ったので、新婚旅行ははるか北の大地、スノータウンになった。
ガイドに案内され雪山を歩き回ったが、結局オーロラを見ることは出来なかった。今度見れたら良いねと、指切りをして、故郷へと帰る列車に乗る。
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[2006/03/19 04:10] 短編小説 | TB(0) | CM(8)